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見切り品の傷んだ/弱った苗を復活させる方法

見切り品の傷んだ/弱った苗を復活させる方法


店頭で弱った見切り品の苗、安かったからつい購入しちゃったけど、うまく育たず枯れてしまった…そんな経験のある方、多いのではないでしょうか。
ここでは、傷んだ見切り品の苗をお迎えしたあとの管理について、マーガレットを例に詳しく解説したいと思います。




おさえておきたい基本的な考え方

まずは以下の5点を抑えておきましょう。
  • 花は当面諦める
  • 根と地上部のバランスを取る
  • 最初は購入時のポット苗のまま様子を見る
  • 水やりは活力液を使用
  • 置き場所は風通しの良い日陰~半日陰

花は当面諦める

傷んだ苗は弱っていますので、無理に花をつけたままにすると花に体力を奪われそのまま枯れこんでしまう場合があります。
そのため、花や蕾は真っ先に取り除いてしまいましょう。

根と地上部のバランスを取る

根の張りが浅い状態で茎や葉などの地上部が多くある状態だと、根からの養分を十分に地上部に送ることはできません。
そのため、地上部は根の張りよりもやや少な目の状態にすることがポイントです。
ただし、葉を多く落とし過ぎると光合成ができなくなりますので、元気な若い葉を残すようにしていきます。

最初は購入時のポット苗のまま様子を見る

根の張りが十分な場合は植え替えてもいいと思いますが、土を崩さないようにポットから取り出してみて根が張っていない場合は、そのポット苗のまま様子を見る方が無難です。
これは植え替えによる植物へのストレスをなるべく抑えるためです。

水やりは活力液を併用

根の張りが十分でない場合は特に、肥料分は不要です。
その代わり、根の張りをよくするために活力液を利用しましょう。
「メネデール」や「鉄がないと!」などが個人的にはオススメですが、「リキダス」や「HB101」でもよいと思います。

置き場所は風通しの良い日陰~半日陰

置き場所は、最初のうちは風通しの良い日陰か半日陰で様子を見ましょう。
いきなり直射日光が当たる環境下に置いてしまうと、葉焼けを起こしたり負担が強すぎて枯れてしまう恐れがあります。


今回の見本苗

今回の見本苗は、 
PWさんのマーガレット:「コンパクトイエロー」
の3.5号ポット苗です。

通常販売価格:327円のところ、税込で30円となっておりました。
他の同じ苗は元気な状態で販売されていたところ、この苗だけ90%OFFを超える割引率となっておりました。
状態からすると、恐らく陳列棚から落下させてしまった苗と思われます。

ここまで割引率が高い苗はお店側が復活を諦めているような苗になりますので、慣れない方は手を出さない方が無難です。



実演

それでは、詳細な手順をご紹介します。


① 株の状態をチェック

まずは株の状態をチェックします。

こちらの株はかなり傷んでおり、中心部の茶色くなっている部分は全て取り除くことになります。

ポイントは
新芽が出ているところを見つける
です。

新芽が出ていれば、周りの葉が少々傷んでいても新芽が出て復活する可能性があります。

新芽が多く確認できればそれだけ復活する確率が上がります。



② 花や蕾は全てカット

まずは花や蕾は全てカットします。
これだけで株の負担はかなり減ります。

さらには、枯れてきている枝や葉も取り除いておきます。

葉の状態がまだ元気の良い緑色でしたら、この時点では基本的に残します。
もしくは、新芽の上でカットしてもよいでしょう。
すると、新芽に栄養分が集中しやすくなります。

全体の1/3~半分くらいを取り除いてあげると、弱った根とバランスが取れる場合が多いです。まずはここから様子を見ていきます。

当面はポット苗のまま管理しましょう。
根まで弱っているときに植え替えをすると、余計なストレスにより枯れてしまうリスクがあります。

③ 管理は日陰で・水やりは活力液を併用

置き場は日陰で管理します。
そして、ある程度の風通しが必要です。
強い風の当たらない・雨が直接当たらない日陰で管理しましょう。

水やりは活力液を併用しましょう。

地上部をカットした後は、たとえ土が湿っていても最初は規定倍率に薄めた活力液を水やり兼ねて与えます。

その後は、土の表面が乾いてきたら再度活力液で水やりします。

④ 状態によってはさらに切り詰める

さらに枯れこんできたら、早めに切り詰めていきましょう。

基本は
新芽の上でカット
です。

枯れこんできたところを放置するとそのままの勢いで枯れていく場合がありますので、回復が見込めないところは早めに取り除いていくことが重要です。

最終的にはここまで切り詰めていくことになりました。







⑤ 調子が戻ってきたら

こちらの写真は無事復活した姿です。
葉の数が増え、花もしっかりついてきました!
(^^♪

無事調子を戻してきたら、ポットから少しだけ鉢増しして大丈夫です。

ここまでくると活力液から液肥に切り替えてもいいでしょう。

株の成長を優先したい場合は、ここで花は全て取り除くとよいです。
消耗を抑え、株を充実させることができます。


おわりに

いかがでしたでしょうか。

正直なところ、最初は今回の見本苗では復活は難しいのでは…と思っていました。
そのくらい今回の見本苗は、復活できるか・できないかのギリギリの状態だったと思います。

弱った株を上手に復活できれば、その分愛着も沸くことでしょう。
コストダウンと園芸スキルを上げることにもつながりますので、是非ともご参考にしていただけたらと思います。


*** 最後までご覧いただき ありがとうございました!(#^^#) ***

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