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夏場は有機肥料の施肥がNGって本当⁉ 鶏糞の施肥でどれだけ土の温度が上がるのか実験!

  夏場は有機肥料の施肥がNGって本当⁉ 鶏糞の施肥でどれだけ土の温度が上がるのか実験!


有機肥料は化学肥料と違い、施肥すると土中で分解されてから効いてくるため肥料効果が緩やかで長期間持続しやすいと言われていますが、その分解過程で熱を発するため土の温度が上がりやすく、夏場はその熱で根を傷める恐れがあると言われています。

では、夏場でどの程度土の温度が上がるのか?実験してみました。


実験の条件

南向きの花壇で実験を行います。
既に植えている宿根フロックスの根元から10cm離れた場所に有機肥料として鶏糞100gを深さ10cmの穴に入れて土を被せ、
  1. 鶏糞を施肥した場所
  2. 宿根フロックスの根元(施肥場所から10cm離れたところ)
  3. 宿根フロックスを挟んだ反対側(施肥場所から30cm離れたところ)
の温度を計測していきます。
計測する深さは10cmで統一しました。

施肥をしたのは夏真っ盛りの2024年8月18日、その翌日から計測開始です。




実験の結果

結果は以下表のとおりになりました。
表の①~③はそれぞれ以下の計測ポイントとなります。
  1. 鶏糞を施肥した場所
  2. 宿根フロックスの根元(施肥場所から10cm離れたところ)
  3. 宿根フロックスを挟んだ反対側(施肥場所から30cm離れたところ)











2024年9月1日以降も数日は計測はしておりましたが、各測定ポイント間での地温差が生じなかったため、施肥による分解熱の影響はなくなったと判断し計測を終了しました。

施肥場所の近くにあった宿根フロックスは、実験を通じて生育に問題が生じることはありませんでした。



実験結果からの考察

鶏糞を施肥した後から確かに地温は上がり、施肥してから3日後には他の計測ポイントと比較して最大3℃の差を確認しました。
また、今回施肥した①の地点で最大31℃まで上昇しておりました。

植物は30℃を超えると生育が止まる・または緩慢になると言われています。よって、
株元に有機肥料を施肥するのは、高温でおよそ生育が止まっているところに分解熱をプラスすることになるため、根へのダメージを防ぐ意味でもやはり避けた方が無難と言えそうです。

一方、今回100gと多めの施肥をしました。
しかし、施肥場所から10cm離れたところ(②の地点)と・施肥による熱の影響を受けない場所(③の地点)との差が全くありませんでした。
このことから、根や株元から離して施肥する分にはおよそ問題はないと考えられます。

以上より、
  • 地植えにおいては、根や株元から離れたところに少量を定期的に施肥する分には問題ない
  • 鉢植えでは株元から離れたところに施肥できないため、(鉢自体が元々高温になりやすいこともあり)夏場の高温期での有機質肥料の施肥は避けるべき
と言えそうです。

付け加えると、根が大きく横に張る植物の場合は、施肥する場所をさらに離す必要がありますのでご注意を。

畑の野菜作りでは、夏でも有機質肥料は使えそうですね。


おわりに

いかがでしたでしょうか?
実は私、家庭菜園での施肥は真夏でも鶏糞をずっと使用していましたが、それが原因で生育不良は起こしたことは今まで一度もありませんでした。
「少量を」・「株元から離して」・「定期的に」 が良かったのでしょう。

化学肥料よりも有機肥料の方が土に優しいですし、肥料価格が高騰する中で安価に入手できる鶏糞は有効に活用したい肥料です。
地温が高い夏場に使用する場合は、以上の点に注意して施肥してみてください。 (^^)/


*** 最後までご覧いただき ありがとうございました!(#^^#) ***

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