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クレマチス(旧枝咲き・新旧両枝咲き)の冬の剪定方法

 クレマチス(旧枝咲き・新旧両枝咲き)の冬の剪定方法を解説!

クレマチス H.F.ヤング

クレマチスは、冬になると地上部がおよそ枯れて休眠期に入ります。
一見すると枯れてしまったかな…?と思ってしまいますが、実は次の開花シーズンに向けて体力温存中♪そんなこの時期にしかできないお手入れ方法をご紹介したいと思います。

今回ご紹介する剪定が必要なクレマチスの品種や系統とは?

クレマチスには数え切れないほどたくさんの品種や系統があります。そのご紹介は他のサイトにお任せするとして、ここで対象となるクレマチスは「旧枝咲き」または「新旧両枝咲き」のものが対象となります。

クレマチスの苗を購入した際のラベルにこれらの情報が記載されておりますが、中には「旧枝咲き」「新旧両枝咲き」「新枝咲き」とは書かれておらず、代わりに「弱剪定」「強剪定」などと書かれているラベルもあります。
その場合、ここでは「弱剪定」と書かれているものが「旧枝咲き」または「新旧両枝咲き」となります。

苗についていたラベルは、このように非常に重要な情報が記載されていますので、なくさないようにしましょう!☝

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「旧枝咲き」… 今年伸びたつるや枝には花が付かず、昨年以前に伸びたつるや枝から花をつけるもの
「新・旧両枝咲き」… 今年伸びたつるにも・昨年以前に伸びたつるや枝にも花をつけるもの
「新枝咲き」… 今年伸びたつるに花をつけ、昨年以前の古いつるや枝には基本的に花をつけないもの
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クレマチスの冬剪定方法

それでは、以下解説していきたいと思います。

およその流れ

クレマチスの冬のお手入れは、およそ以下の流れで行っていきます。
  1. 新芽を見つける
  2. 枯れている部分・枯れていない部分を見極める
  3. 剪定する位置を決めて剪定する
  4. 残ったつる・枝についている枯れ葉を取り除く
  5. 誘引し直す

冬剪定前の様子

H.F.ヤング 冬剪定前
今回の作業は「H.F.ヤング」を例にご紹介したいと思います。

タイトル画像のようなクレマチスらしい明るめの青系統の花で、我が家では4月末から5月にかけて、一季咲きな感じで豪快に咲いてくれる、代表的な銘花のひとつです。

「H.F.ヤング」は旧枝咲きと言われたり・新旧両枝咲きと言われたりしますが、私が育てている限りでは「旧枝咲き」だと思います。

① 新芽を見つける

H.F.ヤングの新芽
地域によって差はあると思いますが、だいたい2月に入ると、つると枯れ葉との間の節の部分に新芽が出てきます。

旧枝咲きや新旧両枝咲きの品種は、この新芽が伸びた先に花をつけていきます。

右の写真のように、節のところに緑色の新芽が見えます。
この新芽が1本のつるにどこまでついているかをまずは確認していきます。

② 枯れている部分・枯れていない部分を見極める

冬のクレマチスは、つるの先端は枯れていることが多いです。そのため、どこまで枯れていて・どこが枯れていないのか?を見極めるようにするとよいです。

新芽が出ているところは枯れていないので、新芽から先端側で枯れていそうな部分を色でおよそ判断します。
あとは実際にカットしてみて、カットした部分に緑色が残っていれば枯れておらず、中の方まで茶色くなっていると、枯れていると判断できます。

枯れていない切り口

H.F.ヤング 枯れていない切り口
左の写真は、切り口に緑色が見えます。
ここは枯れていないことが分かります。

すぐ下には新芽がありますね、新芽付近は枯れていることはまずないです。


枯れている切り口

H.F.ヤング 枯れている切り口
右の写真は、切り口に緑っぽさはなく、茶色くなっています。

こうなると枯れていますので、不要なためカットして取り除いていきます。



③ 剪定する位置を決めて剪定する

H.F.ヤング 剪定の様子
枯れているところ・枯れていないところを見極めたら、剪定していきます。

基本的には、最も先端側にある新芽の上の節と節の間で剪定をしていきます。

右の写真の例ですと、先端側(写真向かって左下側)が見るからに枯れていますので、最も先端側の新芽の上の節で切っています。
本来は節と節とのちょうど真ん中あたりで剪定するのがセオリーですが、こちらの写真では枯れているところはギリギリまで切り落としているため、新芽近い節の位置での剪定となっています。

H.F.ヤング 枯れ枝の剪定
左の写真は、つるが途中で分岐しています。
うち片方が枯れて新芽がなく・もう片方に新芽があるので、新芽のある方を残すように剪定をしていきます。




H.F.ヤングの剪定
右の写真は1本のつるに新芽が多く出ており長さがあるため、長さを抑えるために赤線のところでカットしました。

つるが長く残ってしまう場合、長さ調節のために新芽と新芽の間でカットするのは大丈夫です。
ただし、この場合は(枯れていないので)節と節のちょうど中間でカットするようにしましょう。
切り口から枯れこんでいくのを防ぐためです。

ちなみに、カットした赤線部分はちょうどつるが折れていますが、これは中でつながっていますので、残したい場合はそのまま放置しても大丈夫なことが多いです。

④ 残ったつる・枝についている枯れ葉を取り除く

H.F.ヤングの剪定後
残っている枯れた葉は不要なため、綺麗に取り除いて行きましょう。
これは節の近くでカットしてもいいですが、新芽を飛ばさないよう、少し残してカットするとよいです。


⑤ 誘引し直す

H.F.ヤングの誘引
以上の作業を終えたら、誘引していきます。

シーズン中どこに花をつかせたいか?をイメージしながら、つるを誘引していきましょう。

以上で作業は終了です。



番外編:強剪定/新枝咲きの場合

プリンセス・ダイアナなど、ラベルに「強剪定」や「新枝咲き」と書かれている品種の場合は、地際スレスレでバッサリ切ってしまいましょう。
は、これだけです。
暖かくなって伸びてきたつるに花を咲かせますので、古いつるは不要です。
カンタンですね!

余談ですが…
常緑クレマチスについては、こちら↓の記事もご覧頂けると幸いです。

おわりに

いかがでしたでしょうか?

覚えきれないほどの品種や系統があるクレマチスですが、難しく考えすぎずにポイントを抑えれば、迷いなく剪定できるようになりますよ!

開花シーズンが楽しみですね。



*** 最後までご覧いただき ありがとうございました!(#^^#) ***

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